趣旨


 環境のたたずまいは、そこに住む地域住民の感性と文化の水準を表現しているものと考えられます。諸外国には、この観点からいろいろな実績が積み重ねられている例が見られます。我が国でも最近の市民意識の中に、環境の快適性を望む心が芽生えてきていますが、現実の公共の環境は無秩序で、騒音・騒色に冒されています。

 そこで私たちは、快適環境を創り出す上で大きな役割をもつと考えられる「公共の色彩」という視点を切り口に、その改善を検討し、一般の理解を高めるための啓蒙活動を展開するとともに、長期的展望に立って視環境改善に役立つ諸活動を行う目的をもって発足しました。

 私たちが考える「公共の色彩」とは公的私的の区別なく「全ての人が共有する空間における色彩」という意味です。

 全ての人々のものである公共環境を快適に保つためには、みんなで考えていかなければなりません。環境色彩は種々な要素が組み合わされて出来上がる総合空間としての色彩であり、個々の物の色を決める場合も総合空間における全体の調和 を考えることが大切であり、このことに全ての関係者が気を配らなければなりません。専門家的な研究も必要でありますし、社会的な洞察力も必要でしょう。また市民の理解を育てていくことも必要です。

 そこで「公共の色彩を考える会」は、この都バス色彩改善運動を良いチャンスとして、日本のまちにおける環境色彩の改善運動を全国的に展開しようということになったのです。

 まずは有志による委員会が中心となって運営に当たり、講演会、シンポジウム、調査研究の実施、環境色彩問題に関する情報や資料の収集、会報や図書の刊行などの活動を展開し、より良い生活環境を実現するための色彩の役割について深く考え、積極的に行動してきました。



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